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ゲームの有志翻訳で大切なこと

海外ゲームの有志翻訳に参加して考えたことをまとめておく記事です。

はじめに

過去に海外ゲームの有志翻訳を利用してゲームを日本語で楽しませてもらった恩返しの意味も含めて、「Divinity: Original Sin 2」と「Owlboy」の有志翻訳に参加してみています。

この経験から有志翻訳に大切だと思うことをまとめておきます。

※2作品の翻訳作業にしか関わっていないので、間違ったことを言っているかもしれません。

ゲームの有志翻訳で大切なこと

クオリティが低くても終わらせること

自戒をこめて。

有志翻訳に限らないかもしれませんが、 クオリティが高くて完了しないプロジェクトよりも、クオリティが低くても完了するプロジェクトの方が万倍も価値があります。

クオリティに必要以上にこだわってしまう完璧主義な自分としては気を付けたいところです。

あとゲーム内容に関わらないフレーバー的なテキストなら、正しい訳じゃなくても適当にそれっぽく訳してしまうのもなくはないと思います。 ゲームの本筋に絡むようなしっかりした文章よりも、大した意味のないジョークや小言の方が翻訳が難しいという理由もあります。

もちろん正しく訳せたほうがいいですけどね。

クオリティが低くても訳すこと

自戒をこめて。

とにかくクオリティは気にせずに訳すことが大切だと思います。

直訳チックに訳したものでも、他のひとが修正してくれるかもしれません。 英語→日本語の翻訳が得意な人もいれば、日本語→日本語の修正が得意な人もいます。英語の内容を理解する能力と、それを日本語で表現する能力はかなり違います。

それに加えて、翻訳スピードはモチベーションに直結するということもあります。

翻訳が少しずつでも進んでいると、新規の人が「ちょっと参加してみるか」となってさらに翻訳が進むという好循環ができます。 逆に参加者が「私が翻訳を進めても、このプロジェクトは終わらないんじゃないか」と思ってしまうと全然進まなくなります。

関連情報はなるべくシンプルに

有志翻訳は「Google スプレッドシート」などのサービスを利用して行うことが多いですが、スプレッドシート上にあれもこれも情報を書くと、新規の人どうしていいか混乱します。

例えば下図のようにタブがずらっと並んでいると、どうすればいいのかわからずに諦めてしまうかもしれません。

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スプレッドシートにはテキストデータと最低限の情報だけ書いて、説明や相談などは別の媒体を使ったほうが良いと思います。

私が参加した有志翻訳プロジェクトではWikiを使ってみていますが、ほかにもっといい方法があるかもしれません。 Wikiだと誰がしゃべってるか分かりにくく、また連絡が確実につくとは限りません。 Twitterだと過去の議論、相談などが確認しにくくなります。

どうやらSteamのコミュニティー機能などが使えるみたいですが、使ったことがないのでよくわかりません。調べてみます。

関連情報はなるべくオープンに

有志翻訳の情報はできるだけオープンにしたほうがいいと思います。 必要なツールは公開し、スプレッドシートの保護設定も最低限にするということです。

できるだけオープンなほうが参加者が増えやすいはずです。

さらに、もし関連情報をあまり公開していない場合、管理人が急死してしまうと有志翻訳プロジェクトも即死です。 現実的には管理人が死んでしまうことは少ないかもしれませんが、失踪してしまうことは十分に考えられます。

ただし、オープンになって参加者の権限が強くなるほど荒らしに弱くなってしまうのが難しいところです。

私が参加した有志翻訳プロジェクトではスプレッドシートに保護設定はかけずに、スクリプトを利用して毎日自動的にバックアップを作成し、いざというときに巻き戻せるようにしています。

これももっといい方法があるように思います。

おわりに

有志翻訳はいいですね。現実逃避に最適です。