俺は小学生の頃いじめられていた。
たぶん大したことはなかった。
いじめていた側からすれば、ちょっとからかっていただけだろう。
気持ちもわかる。
そのころの俺は、俺でもぶん殴りたくなるようなガキだった(今の俺も、俺でも蹴り飛ばしたくなるくらい嫌いだが)。
そいつらの顔も名前も忘れたが、俺がどう対処したかだけは覚えている。
スルーした。
何をされても、目を合わせず、しゃべらず、反応せず。
正しい対処じゃなかったが、効果はあった。
たぶんつまらなくなったんだろう。いじめは終わった。
大学生になって、体を壊すほど研究に没頭した。多少なりとも成果を出した。
今後も、もし体が許すなら、研究を続けるつもりだ。
もちろん、小学生の頃のいじめが理由なわけではない。
そんなことで人生は変わらない。
でも、原因ではなくても、遠因ではあるはずだ。
素晴らしい!
一人の少年が、いじめられて性格がひねくれたことによって、科学技術が(砂漠の中の一粒程度は)前進した!
確かに、いじめは場合によっては有益だ。
だから…
お礼に、性格がひねくれる(=脳に障害が残る)まで、○○して差し上げましょう。
運が良ければ、人類に貢献できるかもしれませんよ。