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研究室にRedmineを導入するメリット

この記事では、研究室にRedmineを導入するメリットを具体例を使って説明します。

以前、研究室にRedmineを導入・布教するときに使ったパワポの資料をもとに書いています。

※アイキャッチ画像のクレジット:Martin Herr (2009) / CC BY-SA 2.5

はじめに

この記事では、Redmineの基本的な用語などについては説明しません。

Redmineについて詳しくない方は、先に下記記事をご覧ください。

kengo700.hatenablog.com

Redmineを運用するメリット

Redmineを使うと何がいいのかについて、具体例を使って説明します。

例1:トラブル対応の効率化


<Redmineがない場合>

研究室で稼働しているサーバや他の機器などにトラブルが生じた場合、Redmineを導入する以前、私たちの研究室では下図のように対応していました。

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この方法では、下記のような問題があります。

[問題点の図(クリックで表示)]

f:id:kengo700:20160121185415j:plain:w550

  • 口頭・メールでやり取りされるため、後から流れを追えない
    • メールボックスに情報が死蔵される
  • 他のメンバーが作業状況を把握できず、手伝うことができない
  • 報告書は、
    • 忙しくて書かれない
    • 書かれたとしても、必要な情報が書かれない
    • 後から探しにくい
  • これらの結果、この作業をできる人が限られてしまう
    • 作業ノウハウの属人化
    • 作業量の偏り

<Redmineがある場合>

トラブル対応にRedmineを利用すると、下図のように改善されます。

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この方法では、下記のようなメリットがあります。

[メリットの図(クリックで表示)]

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  • チケットがそのまま作業報告書になる
    • 名前や時刻は自動的に記録される
    • 図やファイルを添付できる
    • 後から検索可能
  • 同じトラブルに対して、記録を見れば誰でも対処できる
    • 作業ノウハウの属人化および作業量の偏りを防ぐ
  • 他のメンバーがチケットを閲覧し、作業状況を確認し手伝うことができる
    • 見える化
  • 業務連絡メールが自動的に送られる

例2:物品管理の効率化


<Redmineがない場合>

研究室での物品管理について、Redmineを導入する以前、私たちの研究室ではWikiページに共有パソコンの貸し出し履歴などを記録していました(下図)。

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この方法では、下記のような問題があります。

[問題点の図(クリックで表示)]

f:id:kengo700:20160121205821j:plain:w550

  • Wikiの表は編集しにくい
    • 結果として書かれないこともあった

<Redmineがある場合>

物品管理にRedmineを利用すると、下図のように改善されます。

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この方法では、下記のようなメリットがあります。

[メリットの図(クリックで表示)]

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  • 履歴が残る
    • トレーサビリティ(追跡可能性)
  • チケットはWikiに比べて編集しやすい
    • 日付をカレンダーから選択できる
    • 名前をユーザーリストから選択できる
  • チケットは探しやすい
    • 検索、ソート、絞り込みを行うことができる
  • 業務連絡メールが自動的に送られる

例3:研究の効率化


<Redmineがない場合>

Redmineを導入する以前は、私は研究の資料は下図のように残していました。

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この方法では、下記のような問題があります。

[問題点の図(クリックで表示)]

f:id:kengo700:20160121192531j:plain:w550

  • 後から情報を探しにくい
  • 細かい作業状況は残らない
  • 引き継ぎ資料をまとめるのが大変

<Redmineがある場合>

RedmineとGitLab(別の記事で紹介予定)を利用すると、下図のように改善されます。

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この方法では、下記のようなメリットがあります。

[メリットの図(クリックで表示)]

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  • チケットに関連情報をまとめられる
    • 図やファイルを添付可能
    • 後から検索可能
    • 日付などは自動的に記載される
  • 作業記録がそのまま引き継ぎ資料となる
    • 「作業に要した時間」や「途中の経緯」などの重要な情報が残る
  • 複数人での作業において、役割分担、進捗、期限などを共有できる

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kengo700.hatenablog.com

おわりに

RedmineもGitも、効果は使い方次第かつ蓄積された情報にこそ価値があるため、導入が難しいのかもしれません。